【会社設立】定款作成のポイントと注意点|司法書士・行政書士に相談する前に知っておきたいこと

こんにちは、クローバーです。
本日は、株式会社等の法人設立の際に、組織の憲法となるのが「定款」です。この記事では、会社設立時に必要な定款の作成方法と、株式会社の定款に記載すべき注意点について、わかりやすく解説します。

会社法を読み解くにも堅苦しく難しいとお感じな方も多いと思います。なるべく、簡単な表現でお伝えしますので、最後までお読みください。

そもそも定款って何

定款とは、会社における憲法のような存在であり、会社の基本的事項を定めた文書です。会社設立にあたって作成する必要があります。

考えたほうが良いことと考えるポイント

株式会社を設立する際の定款記載事項には、商号や本店所在地、株式の取扱いなど、様々な検討事項があります。構造は以下の3つにグルーピングできます。それぞれの検討事項について考えるポイントを解説します。

定款の構造のイメージ図

会社の基本的情報

商号は何にする?

商号は会社の名前です。どんな商号にするのか考えてみましょう。株式会社の単語を名前の前につけるか(株式会社○○)、後ろにつけるか(○○株式会社)も併せて考えておきましょう。

本店はどこに置く?

会社の本店となる場所をどこに定めるのかを決めましょう。本店の場所、事業にとって最適な場所はどこでしょうか?
少し余談ですが、賃貸で借りているご自宅の住所を会社の本店に定めるとお考えになった場合は、一度、賃貸借契約を確認することをお勧めします。
賃貸借契約に住む以外の目的で使ってはいけないと記載があると、法人登記した後に、大家とのトラブルに発展するかもしれません。意外と盲点な出来事なので、注意してください。

事業は何にする?

事業として何をするのか、会社の目的は何なのかを決める必要があります。起業初期だけでなく、3-5年後も想定して検討しましょう。

事業年度はいつから開始(終了)にする?

会社の年度の初めと終わりをいつにするのかを決める必要があります。一般的には、4月1日に事業年度を開始する会社が多いです。
しかし、もし、あなたにこだわりがない場合で、かつすでに税理士さんと顧問契約を結んでいるならば、一度相談をしてみましょう。
4月1日年度始まりの場合、税理士さんは1-3月が繁忙期となり、その時期は質問や相談がしにくくなります。事業年度の最後に、資金繰りや決算期の会計処理について丁寧な対応を求めたい場合は、相談をしてから決算期を決めることも一つの方法です。

設立希望日はいつ?

設立日は、登記をした日になります。設立希望日、あなたにとって特別な日はありますか?
一粒万倍日や大安など、縁起の良い日や特定の日を設立日としたいのか、検討しましょう。
会社設立の手続きのスケジュールも自動的に決まってきますので、特定の日を設立日としたい強い希望があるならば、早めに司法書士の専門家に伝えておくこともお勧めします。

会社の形態

念のための確認です。株式会社以外の形態を選択する場合、資本金の出資者、役員などの会社の組織の設計に関するルールが変わります。
本当に株式会社の形態によるのか、それ以外の法人(合同会社・合資会社・合名会社・一般社団法人・一般財団法人・NPOなど)にするかに迷いが無いように決めておきましょう。

組織構成

役員の設置について

  1. 取締役は誰がなるのか、取締役会を置くのか

    取締役を誰にするのかは経営に重大な影響のある事項です。複数の人になってもらう場合は、誰にお願いするのか慎重に検討しましょう。
    また、取締役会は会社の形態や株式の公開状況によって異なります。
    取締役会を置く場合は、3人以上の取締役が必要となる、代表取締役を誰にするか、監査役を置く必要が出てくるなど、他の定款事項にも影響が出てきます。
    そのため、取締役が誰になるのか、何人になるのかは整理しておきましょう。
  2. 監査役は必要?

    取締役会を置く場合は監査役が必要となります。会社の業務や会計に関して適切な運用をしているかチェックする役割となるため、それなりに業界や業務に精通した方にお願いする必要があります。
    取締役会を置く場合は、誰に監査役をお願いすべきか、慎重に検討しましょう。
  3. 任期はどうする?

    原則2年です。任期は短縮できますが、2年以上に延長することはできません。例外として、株式を非公開とする場合にのみ、任期を10年まで延長できます。そのため、取締役会の設置と株式の公開によって、取締役の任期にも影響がありますので、併せて検討しましょう。

会社設立の発起人は誰?

会社の設立を企画する人であり、出資する人を発起人といいます。発起人は誰なのか、あなた以外にいるのかも整理しておきましょう。

株式の取扱いをどうする?

公開にするか、公開しないか(非公開)によって、取締役や監査役などの組織形態に影響がでてきます。1人で会社を設立し、資本金も1人しか出資しない場合は、非公開で良いですが、多くの方々から出資を募る場合は、株式を公開するという選択肢も検討する必要があるかもしれません。

資本構成

資本金は自分で用意する?出資者から集める?資本金はいくらにする?

特に、出資金を集める必要性の有無(発起人という特定の人に出資してもらえるのか、不特定多数の人から資金を調達するのか)によって、設立時の手続きが変わります。
誰が出資者となるのかは資本金をいくらにするかと一緒に考えましょう。具体的には、「あなたの会社では、どんな人に株主になってほしいですか?」このシンプルな問いから考えることをお勧めします。

株式についてのあれこれ

  1. 設立時に発行する株式数はどの程度にする?

    ※次の②「会社が発行できる株式の総数はどの程度にする?」と一緒に検討してください。

    会社を設立したタイミングで発行する株式数を決める必要があります。
    将来に増資などで株式を発行することも加味して検討が必要です。増資の金額が明らかな場合はそれに応じて発行可能株式総数を設定しましょう。
    もし、現時点ではわからない場合は、発行済みの株式総数の10倍を目安にするとよいでしょう。発行できる株式総数と、設立時の発行株式数を一緒に考えましょう。
    なお、公開会社の場合は、発行可能株式総数は設立時の発行株式数の4倍までに制限されています。そのため、次の2つの式を使って、設立時の株式数と発行株式数を算出してみてください。

      設立時に株式数を求める式:資本金 ÷ 1株あたりの株式の価格
      発行可能株式総数を算出する式:設立時の株式数 × 4
  2. 会社が発行できる株式の総数はどの程度にする?

    ※検討するポイントは前述②をお読みください。
  3. 株式の譲渡に制限を設けたい?

    株主が、株式の譲渡をするときに会社の承認を必要とするのかを定めることができます。その場合は、その制限を定款に定める必要があります。株は原則、自由に売り買いできますが、会社にとって、株式を持ってほしくない人・ケースもあるかもしれません。そういった懸念点があるか、どんな人に株主になってほしいのかなど、少し考えてみましょう。

相談するなら誰に相談すればいいの?

会社設立に手続き関して、関係・相談が適している専門家は、主に司法書士と行政書士です。それぞれの役割の違いは次の通りです。

  • 司法書士

    会社設立の登記、定款の作成に関して手続きを行えます。
  • 行政書士

    定款の作成に関して手続きを行えます。また、ビジネスを始めるにあたって役所への許可が必要な場合は、役所への申請を代行してもらえます。

まとめ

今回は定款の作成に関して、考えるポイントとその考え方についてお届けしました。

会社や新規事業などビジネスアイデアから始まり、販路拡大の手段や、融資などの資金調達など、会社を立ち上げる創業者は考えることが沢山あります。
ビジネスの根幹にかかわるところは、創業者の皆様ご自身で考える必要がありますが、法的な仕組みや要件については、司法書士や行政書士に相談することで、会社設立の手続きがスムーズになります。
この記事を参考に、まずは小さな一歩としてご自身のビジネスに合った定款の草案を作ってみましょう。そして、必要に応じて専門家に相談することで、スムーズな会社設立が実現できます。
最初は不安や疑問があって当然です。でも、ひとつずつ整理していけば、きっとあなたのビジネスにぴったりの定款が見えてきますよ。

< ブログ >

Blog

PAGE TOP