副業・兼業・専業の違いとは?事業スタイルの選び方とメリット・デメリット比較
目次
はじめに:事業スタイルはひとつじゃない
こんにちは、クローバーです。
「起業」と聞くと、すぐに会社を辞めて専業になる…そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。
でも実際には、副業から小さく始めて実績を積む人、本業と並行して兼業で挑戦する人、退職後に専業で本格スタートする人など、事業の始め方は実にさまざまです。
この選択は、自分が持っているリソース、つまり
- コネ(人脈)
- カネ(資金)
- ノウハウ(知識・経験)
によって変化します。
今回は3つの事例をもとに、事業のスタイルの違いや選び方のヒントを考えてみましょう。
専業・副業・兼業の違いって?
事例を紹介する前に、よく使われる3つの用語――専業・副業・兼業――の違いをまずは整理してみましょう。
端的にいうと、
副業は「まずは試してみたい人」向け
兼業は「安定も挑戦も欲しい人」向け
専業は「事業一本で勝負したい人」向け
と区分できるでしょう。
さらに詳しく、それぞれの定義や特徴、イメージは次のとおりです。
| スタイル | 定義 | 主な特徴 | イメージ |
| 副業 | 本業を持ちながら、余暇時間で収入を得る活動 | 本業がメイン/収入・時間は限定的 | 平日夜にライティング/休日だけハンドメイド販売など |
| 兼業 | 複数の職業や事業を継続的に両立させる形 | 両方に責任と目的意識/収入もバランス型 | 平日は会社勤務/夜はオンラインショップ運営など |
| 専業 | 収入の柱として事業に専念する形 | 全リソースを事業に集中/本格的な起業型 | 退職して起業/フリーランスとして独立など |
それでは、この定義のもと、さらに、事例とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
3つのケーススタディ
ケース①:副業から始めてステップアップしたAさん
Aさんは本業でWeb制作を担当する一方、夜や週末を利用して副業でライティング業をスタート。始めは収入も少なく、タスクも限られていましたが、徐々にクライアントが増え、信頼や実績が重なったことで「副業→兼業→専業」へとステップアップしました。
- コネ:本業の取引先から副業案件に発展
- カネ:副業収入を創業資金に蓄積
- ノウハウ:Web制作とライティングの相乗効果
Aさんは「副業は専業の予行演習になった」と語っています。
副業スタートのメリット・注意点
- メリット:副業は“まずやってみる”が主目的なので、柔軟に撤退しやすく心理的ハードルが低い
- リスクを抑えながら実績づくりが可能
- 収入源が本業にあるため、挑戦しやすい
- 本業の延長としてスキルを転用しやすい
- 顧客との関係構築が比較的ゆるやか
- 注意点:副業ゆえに継続のモチベーション維持が難しく、途中でフェードアウトするケースも多い
- 時間管理が求められる/睡眠・休息が犠牲に
- 本業との情報・立場の混同することによって生じるトラブル
- 本業に主軸をおいているため、副業の成長スピードが緩やかで、収益拡大に時間がかかる
- 社内規定や副業申請が必要な場合あり
ケース②:安定の兼業を選んだBさん
Bさんは会社勤めを続けながら、趣味で集めた雑貨を活かしてオンラインショップを開業。初期費用も少なく、気楽に楽しみながら長期的な可能性に賭けています。生活基盤は給与で安定しているため、精神的なプレッシャーは軽減されています。
- コネ:SNSやイベントでリピーターとつながる
- カネ:給料で運営費と広告費をまかないながらゆっくり展開
- ノウハウ:趣味知識を生かした売り方でファンづくり
「本業があるから、心に余裕を持って続けられる」と語っています。
兼業スタイルのメリット・注意点
- メリット
- 兼業は“両方の仕事に責任”を持つため、事業としての信頼感も高まりやすい
- 副業よりも収益化や拡大の意識が強く、事業モデルへの意識が高まる
- 安定収入があり、生活リスクが低い
- スモールビジネスとして始められる
- 長期的に育てる視点が持てる
- 本業とは異なるスキルが求められるが、少しずつ習得し検証・改善が可能
- 注意点
- 本業との優先順位が不明確になり、心身の切り替えが難しくなることも
- 副業に比べて“責任の分散”が起こり、どちらにも中途半端になってしまうリスク
- 両立による疲労/時間的余裕が少ない
- 本業優先になりがちで進捗が鈍化する
- 本業とは異なるスキルを持って挑むため、スキル獲得に時間を要する
- 社内規定や副業申請が必要な場合あり
ケース③:退職後すぐ専業になったCさん
Cさんは長年の業界経験と専門性を活かし、会社を退職後すぐにコンサルタント業を専業でスタート。初期の数ヶ月は資金繰りに苦労したものの、前職の人脈から案件紹介があり、着実にクライアントが増加。現在は企業向け研修も手掛けるまでになっています。
- コネ:退職時に築いていた信用が契約につながった
- カネ:退職金+日本政策金融公庫から融資を確保
- ノウハウ:専門知識とプレゼン力で即実践可能
「綿密な事業計画と自分への問い直しが不可欠だった」と振り返っています。
専業スタートのメリット・注意点
- メリット:兼業や副業より事業を早期に軌道に乗せやすい
- 事業にフルコミットでき、事業拡大にもスピード感がある
- 専業ならではのプロフェッショナル意識を確立しやすい
- 事業に対する責任も持っていることが明白なため、事業が少し軌道に乗れば社外からの信用も拡大し、BtoB展開に強い
- 注意点:収入の柱が1つのため、事業を軌道に乗せられるかによって収入や資金繰りの不安がつきまとう
- 資金繰りが不安定になりやすく、心理的ストレスも
- 初期の集客が難しく、収入ゼロ期間を覚悟する必要
- 雇用保険や福利厚生がなく、自助力が必須
メリット・デメリット比較表
最後に、3つのスタイルを簡潔に比較してみましょう。
| スタイル | 主なメリット | 主なデメリット | 向いている人 |
| 副業型 | リスク低/実績づくり/柔軟に試せる/心理的ハードルが低い | 時間不足/継続モチベーションが落ちやすい/収益拡大に時間 | 本業が安定している人/まず試したい人 |
| 兼業型 | 安定収入/事業意識が高まりやすい/信頼性も構築しやすい | 優先順位の混乱/心身の切り替え困難/責任の分散で曖昧化 | 好きなことを副収入にしたい人/事業として育てたい人 |
| 専業型 | 成長が早い/集中できる/信用性高 | 資金不安/プレッシャー/社会保障の不安 | 専門性が高く覚悟がある人 |
まとめ:リソースと目的が選択の鍵
副業、兼業、専業――どのスタイルにも魅力と課題があります。
重要なのは、自分の状況(コネ・カネ・ノウハウ)を冷静に整理した上で、「何を目指すのか」「どう進めたいのか」を自分に問いかけてみることです。
最初は副業から始めてステップアップしてもいいし、思い切って専業に踏み込むのもあり。事業はあなたらしさで育てるものですから、無理のないテンポで歩みを進めてみてください。
