【行政書士が解説】DBS認定を集客・ブランディングに変える「保護者への安心宣言」の作り方(東京都)
目次
DBS対応は「コスト」ではなく「最強の投資」である
こども性暴力防止法(DBS法)への対応は、認定という「安全の証明書」としてのブランディングとなる一方で事業者にとって「手間」や「コスト」としても認識されるかもしれません。しかし、ブランディングの視点を深堀すると、事業のブランド価値と集客力を飛躍的に高めるチャンスとして捉えることもできます。
保護者がサービスを選ぶ際、最も重視するのは「子どもの安全」です。DBS導入を単なる義務遵守の負担感で終わらせず、その徹底ぶりを積極的に発信することで、貴社は地域社会からの確固たる信頼と事業基盤を獲得することが可能となります。
本稿では、DBS導入をコストから最強のブランディングツールに変えるための具体的な情報発信戦略を解説します。
導入を隠さない:Webサイト・広告での「安全基準」の明示方法
法令遵守を「ひっそり」と行うだけでは、ブランディング効果は生まれません。DBS認定事業所であることは、「安全への覚悟」を公に宣言する行為であり、積極的に周知すべきです。
DBS認定を「競争優位性」として打ち出す技術
認定ロゴの積極的な活用
認定事業者は認定ロゴマークを使用することができます。このロゴやマークの利用できる事例は今後ガイドラインにて明確に示される予定です。現時点では、以下の条件が明らかになっています。
- 第三者により再利用・流通がされない
- 回収・撤去が容易である
これらを踏まえると、施設のエントランスや受付、看板など保護者の目に最も触れる場所に配置することは可能でしょう。さらに、Webサイトや求人広告、制服ではロゴの利用が可能でしょう。また、事業案内や受講生・児童等の募集案内などは対象年度等を記載することで利用できるよう調整が進められています。
専用ページの開設
認定を取得した場合はDBS対応に関する詳細をまとめたブランディング専用ページをWebサイト内に設けることも検討をしましょう。このページは、「うちのサービスはなぜ安全なのか」という保護者の疑問にすべて答える役割を果たします。
- NG例: 「法令に基づきDBS対応済み」の一言で終わらせる。
- OK例①
「当事業所のDBSに関する体制および遵守について」と題し、「誰が責任者で、どのように犯罪を抑止するのか」を方針と絡めながら具体的に説明します。具体的な内容は、情報管理規程、児童対称性暴力規程をベースに保護者に関連する部分のうち公開可能と判断した個所を抜粋し、なぜそのような措置を講じるのかを方針や意図とともに説明しましょう。 - OK例②
「当事業所の子どもの育成や安全を両立した取り組み」と題し、「サービス方針と子どもの安全との両立したサービスの提供方法」を具体的に説明しましょう。端的にいうと、貴社の教育の熱意を子どもの安全を掛け合わせた特徴や強みを言語化・視覚化しましょう。 - OK例③
「当事業所が子どもの安全を考慮したオープンな作りとなっている」と題し、密室や死角のない環境で子どもの安全が担保されている状況ならば、それを写真等で公開しましょう。例えば、子どもと接するエリアが「性暴力が起こりえないオープンな環境であること」や「常に2人以上の指導者がおり、人的環境においても事件が発生しにくい」といったアピールすることが考えられます。
広告・広報への組み込み
「安全への投資実績」として、地域での広告やSNS発信においても「DBS認定事業所」であることをアピールし、他社との比較を容易にします。
公立学校との差別化要素を明確にする
学校では、DBS確認が義務化されます。このとき、たとえば、塾などの民間事業所が単に「犯罪歴を確認しています」と言うだけではアピールが不十分となったり、今後「そんなの当たり前」と捉えられてしまい、折角の認定取得の効果が薄れるかもしれません。
- +αの安全措置をアピール
貴社独自の「安全確保措置」があるならばアピールします。 - 私立学校の場合
学校教育の質の高さに加え、「本校独自の厳格な採用プロセスとDBS確認を組み合わせ、最高レベルの安全を担保しています」と発信することで、ブランド価値を高めることができるでしょう。
保護者への「安心宣言」として機能する文書の作成
最も重要なのは、DBS法の実務を、保護者にとってわかりやすい「安全への約束」という形の文書に落とし込むことです。
安心宣言に必要な3つの要素
保護者向けの文書には、以下の3つの要素を平易な言葉で明確に記載する必要があります。また、監視カメラを導入し、犯罪を防止しようとする施設では、プライバシー保護とのバランスを考慮した説明も要するでしょう。

規程作成のプロによる「安心宣言」支援
DBS法が求める情報管理規程や児童対称性暴力規程は、専門用語が多く、そのまま保護者に開示しても理解されにくいのが実情です。
コンプライアンス遵守や企業の制度企画等に関する豊富な経験を持つ弊所では、行政指導に耐えうる法的文書(情報管理規程など)を作成するだけでなく、その内容をベースに、保護者・顧客に対して説得力を持つ「安心宣言文書」の作成や具体的なオペレーションの確立を支援します。
この支援により、貴社は法的適正と市場への訴求力を同時に確保できます。
職員の安心感も向上と採用ブランド:「安全への投資」がもたらすメリット
DBS対応は、採用面においては、応募者に負担を感じるといったマイナス面もある一方、安全な職場を目指そうとする企業の熱意が採用面においてメリットをもたらす可能性があります。特定の性暴力に限定されているものの、採用にあたって犯罪歴を確認する業種、業界は教育分野のみとなりますので、その必要性や意義を採用面でも強くアピールし、職員にも対応への理解を求める努力をする必要があります。
従業員の意識の向上
厳格な安全体制があることは、真面目に働く従業員の職場環境の安全性を高めます。不適切な行為を行う者が排除されることで、職員は安心して業務に集中できます。また、教育における高い意識を事業所が取得している「認定」を背景に対外的にもアピールでき、「この会社で働く誇り」といった自尊心にも遡及できると考えます。
採用ブランドの確立
コンプライアンス意識が高く、職員の安全にも配慮している企業として認知されることで、質の高い人材が集まりやすくなります。特に、教育・保育分野では、法令遵守は採用において決定的な要因です。
DBS対応は、保護者、子ども、そして働く職員すべての「安心」を担保する総合的な投資なのです。
まとめ:DBS法対応を事業発展の起爆剤に
DBS法への対応は、今後ますます厳格化し、社会的なスタンダードになっていきます。この変化を「負担」と捉えるか、「競争優位性」と捉えるかは、事業者の判断次第です。
貴社が法的リスクを回避し、この機会をブランディングと集客力の強化に最大限に活かすためには、専門家による体制構築と文書化の支援が不可欠です。
行政書士の専門性を活かした「安心宣言」文書の作成支援や実効性のある運用規程の策定にご興味がございましたら、ぜひ一度弊所にご相談ください。
