日中サービス支援型という選択|短期入所併設と重度化・高齢化
はじめに
グループホームの三つの類型のうち、日中サービス支援型は、最も重い選択肢です。
24時間の職員配置に加え、短期入所の併設が必須です。担うべきものが、ほかの類型とは一段違います。それでも、この類型でなければ支えられない方がいます。
日中を過ごせる場所がない重度の方、そして障害の状況により医療のニーズが増し自宅でケアが難しい方――障害者の重度化・高齢化に対応するために、この類型は生まれました。
今回は、日中サービス支援型とはどんなサービスなのか、担えるのはどんな事業者か、そして「預かる場所」にしないために何が要るのかを、お伝えします。
日中サービス支援型とは、どんな類型か
日中サービス支援型は、障害者の重度化に対応するために創設された、共同生活援助の類型です。ほかの類型(介護サービス包括型・外部サービス利用型)が「日中はよそへ通う」ことを前提にしているのに対し、この類型は日中もグループホームで過ごせるように設計されています。日中活動サービスを利用できない方、常時の介護を必要とする方の「暮らしの場」です。
そのための要件として、次のような特徴があります。
- 共同生活住居ごとに、昼夜を通じて1人以上の世話人または生活支援員を配置する(24時間の支援体制)
- 短期入所を併設する(原則必須)。地域で暮らす障害者の、緊急一時的な宿泊の受け皿となる
- 短期入所の定員は、入居定員20人ごとに1人以上5人以下が目安
- 障害支援区分による利用制限は設けないが、制度の趣旨から、日中の活動プログラムを作成し、利用者のニーズに合った支援を行うことが求められる
なお、夜間の体制については、この類型は24時間配置が前提のため、夜間支援等体制加算ではなく、夜勤職員加配加算で評価される点が、ほかの類型と異なります
※詳しくは夜間支援の記事をご覧ください。(数値や要件は改定・自治体運用で変わりますので、最新の告示と指定権者に確認してください。)
担えるのは、どんな事業者か
正直にお伝えすると、この類型運営のハードルと事業継続の両面があり、新規事業者がいきなり選ぶのは、かなり背伸びした選択だと考えます。24時間の職員配置、短期入所の併設など、人員、設備、資金、これらはほかのグループホームの類型より格段に大きな負担がかかります。
現実的に担いやすいのは、たとえば寝たきりの方の介護など、常時介護のノウハウをすでに持っている事業者(高齢者介護からの参入を含む)や、不動産にかかる費用を賄えるだけの経済的体力がある事業者のような、つまりは、経営資源を持ち合わせているかノウハウを持っている場合でないと参入しにくいと個人的には思います。何かしらの資源を持ち合わせていないと正直、厳しいです。
裏を返せば、すでに介護の実績や経営基盤がある事業者にとっては、その強みを活かせる選択肢でもあります。自分たちの体力と経験に照らして、担えるのかどうかを冷静に見極めることが、出発点になります。
「預かる場所」にしないために
この類型は、日中を過ごせる場所がなく、家族だけでは支えきれず、入院するわけにもいかない――そうした方の「最後の受け皿」になりやすい分、ともすれば「預かるだけの場所」になってしまいます。
そのために、日中サービス支援型で私が大切だと考えるのは、親御さんが亡くなった後のことまで見据えて、長い暮らしを設計できるか、という視点です。この類型を利用する方は、ほかのグループホームよりも、そこから次のステップへ移るのに時間がかかることが多いでしょう。だからこそ、短期で卒業を目指すのではなく、その方の人生に、長く伴走していく覚悟が要ります。
制度が「日中の活動プログラムの作成」や「ほかの日中活動サービスの利用を妨げないこと」を求めているのも、同じ趣旨だと私は受け止めています。日中もグループホームで過ごせる、ということは、グループホームの中に閉じてしまってよい、という意味ではありません。その方が、少しでも豊かな時間を過ごせるように。外とのつながりを持てるように。預かるのではなく、暮らしを支える―その姿勢が、この類型ではとりわけ問われます。
短期入所の併設 ― 地域に開かれた拠点として
日中サービス支援型に併設される短期入所は、地域で暮らす障害のある方の、緊急一時的な受け皿です。介護している家族が急に倒れたとき、少し休息が必要なとき――そんなときに、一時的に泊まれる場所があること。これは、地域にとって大きな安心になります。
この役割に、私は大きな可能性を感じています。短期入所を持つということは、グループホームが入居者だけの閉じた場ではなく、地域に開かれた拠点になる、ということだからです。健康な人も、いつかは年を取り、体が動かなくなって、誰かの世話になる日が来ます。支え合いは、特別なことではなく、誰の人生にもあることです。グループホームが、地域の中で、障害を持つ方やその方を支える家族を下支えし、学び合える場所になれたら、あるいは、地域で孤立しがちな方が、ゆるやかに人とつながれる場所になれたら、日中サービス支援型は、その地域が多様性を理解する入り口にもなり得ると考えています。
東京都府中市・4-LeafClover行政書士事務所の見解
日中サービス支援型は、日中を過ごせる場所がない重度の方を受け入れる、いわば最後の受け皿になりやすい類型です。だからこそ、「預かる場所」で終わってしまう危うさが、いつも隣り合わせにあります。私が大切にしたいのは、そうではなく、その方の親御さんが亡くなった後のことまで見据えて、長い暮らしを一緒に設計していく、という姿勢です。時間はかかるかもしれません。それでも、その方の人生に伴走するのだ、という覚悟が要ります。そしてもう一つ。短期入所を併設するこの類型は、地域に開かれた場にもなり得ます。健康な人も、いつかは体が動かなくなり、誰かの世話になる日が来ます。支え合いは、特別なことではありません。ここが、地域の中でそうした支え合いを学び合える場所に、そして地域で孤立しがちな方がゆるやかにつながれる場所になれたら――そんな未来を、私は思い描いています。
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