グループホーム(共同生活援助)とは|3類型の違いと選び方|4-LeafClover
はじめに
障害のある方の「住まい」を支えるサービスが、グループホーム(共同生活援助)です。
開設のご相談も多く、参入を考える方が絶えない領域でもあります。ただ、グループホームには三つの類型があり、どれを選ぶかで、人員の抱え方も、対象となる方も、そして法人全体の事業設計までもが変わってきます。「まずグループホームを始める」と決める前に、「どの類型でいくのか」を考える――このページは、そのための記事です。
グループホームは「主として夜間」の支援
まず、サービスの輪郭から説明します。
グループホーム(共同生活援助)は、主として夜間において、共同生活を営む住居で、入浴・排せつ・食事の介護や、相談、日常生活上の援助を提供するサービスです。生活の場そのものを支えるサービスであり、利用者はグループホームで暮らします。
そして、日中は就労継続支援B型や生活介護などに通うケースが一般的です。つまり、多くのグループホームは、「日中はよそへ通い、夜は住まいへ帰ってくる」という生活のかたちを前提にしています。
グループホームの三つの類型
共同生活援助の事業所は、次の三つの類型のいずれかを選んで指定を受けます。
① 介護サービス包括型
- 特徴:事業者自らが介護サービスの提供を行う
- 人員:利用者数に応じて世話人・生活支援員を配置し、自法人で支援体制を組む
- 報酬:外部サービス利用型より単価は高い
食事・入浴・排せつの介護まで、生活全般を自法人で一体的に支える形です。介護が必要な方を受け入れる前提なら、この類型になります。
② 外部サービス利用型
- 特徴:介護サービスの提供を、必要に応じて外部の居宅介護事業所に委託する
- 人員:自法人は世話人が中心。介護の担い手を自前で抱えない
介護サービスを外部に委託する分、人を抱えずに始めやすいのが特徴ですが、その裏腹に外部事業所との連携が必要となります。
③ 日中サービス支援型
- 特徴:常時介護を要する方に対し、常時の支援体制を確保する
- 人員:昼夜を通じて1人以上の職員を配置
- 併設義務:短期入所(定員1〜5人)の併設が必須。在宅の方の緊急一時的な宿泊の場を提供する
重度の方や、高齢になった方が利用する傾向があります。他の二つと違い、短期入所の併設が義務ですから、事業の規模も体制も、一段重くなります。
【重要】類型の選択が、法人全体の事業設計を決める
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
前述したグループホームの三つの類型は、単に「介護を自前でやるか、外に出すか」という違いではありません。選択次第で事業設計まで変えてしまいます。
先ほど、通常のグループホームは「日中はよそへ通い、夜は帰ってくる」生活が前提だとお伝えしました。介護サービス包括型と外部サービス利用型は、まさにこの形です。
だから、利用者が日中に通う先――就労継続支援B型や自立訓練など――との組み合わせを考える余地がある。自法人で日中活動サービスも持つなら、住まいと日中を切れ目なく支える設計が描けます。
一方、日中サービス支援型は、日中もグループホームで過ごしていただく類型です。昼夜を通じて職員を配置するのは、そのためです。つまり、そもそも日中活動サービスに通わない方が中心になる。ここを選んだ瞬間、「日中活動と住まいの組み合わせ」という発想そのものの前提が介護サービス包括型と外部サービス利用型とは変わります。
選び方の軸 ― 何を基準に決めるか
では、どう選ぶか。結論から申し上げると、「どれが得か」を一般論で言い切ることはできません。報酬も費用も人員配置も、法人が持つ他の事業との組み合わせによって結論が変わるからです。ここを安易に言い切る情報は、かえってミスリードになります。選ぶにあたり必要なのは、自分の計画に即した細かなシミュレーションです。
そのうえで、判断のときに置くべき軸を三つ挙げます。
人(職員)を抱えるかどうか。
介護の担い手を自法人で抱えるのか(包括型)、外部に委託するのか(外部サービス利用型)。参入のしやすさと、支援の一貫性は、しばしばトレードオフになります。
どんな方(利用者)を受け入れるのか。
介護の必要度が高い方、重度の方を想定するなら、選べる類型は絞られます。日中サービス支援型は、日中も支援を必要とする方の受け皿として意義のある類型です。
利用者に、日中過ごす場所に選択の余地が残るか。
前述と少し着目点が重複するのですが、利用者が日中どのように過ごすのかによって選ぶ類型が絞られます。
外部サービス利用型は、介護を外部の事業所が担う形ですから、その意味では利用者の側に選択肢が開かれます。
住まいと日中活動を同じ法人が持つことにするのか否か、同じ法人で一貫した理念のもとうけるサービスの良さもありますが、立場や見る目によっては利用者の囲い込みとも捉えることができます。利用者に日中過ごす場所に選択の余地をどう与えるのかによって選ぶグループホームの形態も変わることとなります。
東京都府中市・4-LeafClover行政書士事務所の見解
グループホームは、ホテルのように寝る場所を共有する事業ではありません。
利用者である障害者の方の暮らしそのものを預かり、人生を左右するほどの責任を負う事業です。
そのうえで、私が必要だと考えているのは、この事業が「ずっと住み続けてもらう場所」としてだけ設計されているわけではない、ということです。障害のある方が「一人暮らしをしてみたい」と望んだとき、その願いへといざなえるよう、報酬の体系も組まれています。
障害福祉制度は、障害者の自律にも目を向けているのです。
だからこそ、類型を選ぶ前に一度立ち止まって考えていただきたいのです。
これからの社会で、グループホームは何を求められているのか。そして自分たちは、どんな存在として社会に存在するのか、その答えが定まっていれば、三つの類型のどれを選ぶかは、おのずと決まってくるはずです。
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